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私たちがこれまでに設計し現場監理をしてきた住宅や建築を紹介します。
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風を感じるオール電化
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ハレとケ
ハレとケという言葉をお聞きになったことはありますか。
単純明快に言ってしまうと、日常と非日常でしょうか。
毎日繰り返されるお勤めがケ、たまの旅行がハレ、でしょうか。
人間はケの繰り返しのなかにハレの日があると気分も晴れて活力を取り戻す動物ですね。
もっとも、毎日がハレの人種も最近はいるようですが、このあたりは余談になりそうなので遠慮します。
プライベートな時間を過ごす空間も人間には不可欠です。
家族という集団自体がプライベートな単位と考えて、
やたらオープンな空間を作ってしまう設計者もいますが、何か精神衛生上よろしくないように思います。
住まいは気まぐれに、しかも興味本位で作ってしまうと永い人生いつか後悔するときがきてもいやです。
やっぱり室内の通風も環境衛生上不可欠という側面もありますが、
「住まい手側で自由に空間を区切ってしまいましょう」なんて格好のいいことをいって、
雑誌に出ているプランもありますが、
住まい手としてはある程度はプライベートな区切を用意しておいて欲しいようです。
ハレとケがたとえば一ヶ月単位でやってくる家族があるとすれば、
プライベートな空間は一日単位でやってくるハレとケを区切ってやるスペースでしょう。
それは家族のひとりひとりのプライベートな時間も持てるように・・・・
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2階の夫婦の寝室と子供室の間仕切りはオープンに一室になりようになっています。
子供さんは小さいうちは両親のそばに居たいもの、
成長してからこの間仕切りをどうするか考えましょう。
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寝室の南に大きなサッシと広いベランダがあります。
基本的考え方として南面にはベランダを作ることにしています。
洗濯物の干し場のために奥様はよく希望を出されますが、それよりも室内環境の快適性のために、
作ることをお奨めすることが多いようです。
もちろん、部屋が光いっぱいになるように、通風が良いようにと。
夏の厚い夜などは、このような断熱と気密の家でもエアコンを止めて、
このような掃き出しのサッシはちょっと開ければ、かなり風が通ります。
特にこの住宅の立地している揖斐川町北方というところの気象は。
ちゃんと調べてあるんです。
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寝室の東面はクローゼットと窓、このコーナーは机を置いて仕事が出来るように、
またはドレスアップコーナーに。
窓はデッキテラスを覗き込む位置にあります。
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扉の向こうは横長の物入れになっています。
西側の1階の屋根が南北に流れる妻側の空間を利用しています。
子供さんの成長の過程で出てくるいろいろなものをしまいましょう。
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お気づきでしょうか、天井の形状は全て同じ、天井ふところを作らない屋根断熱です。
どの部屋も同じ色をしていますが、アンテナショップやショールームではないので、
癖のない空間を用意してあげるのが永く続く生活には最適と考えています。
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壁のコーナーには火打ちが露出していますが、屋根の構面はしっかり固めても、
梁レベルではやはり火打ちで固めることを忘れてはいけません。
どんなにデザインが良くても壊れる憂き目には合いたくないものです。
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部屋の北側から南側へは必ず風が抜ける通り道をつくります。
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プライベートな空間は視線的に独立できるようにはしますが、家の内部の快適な温熱の環境は、
共有できなければなりません。
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