
ベランダから西の方向には伊吹山が見えています。
ベランダの奥行は常に1m以上の奥行にしておくことにしています。
これも庇としての効果が1階の窓に対してあるようにということですが、
やはり陽のあたる場所で洗濯物を干したいという感覚を満たしておくのは精神衛生上も大切です。
この物干し金物は外部から干し物が直視できないように高さをコントロールできるようになっています。
|

床下空間をシステムキッチン前の点検ハッチより撮ってみました。
基礎断熱工法にて施工した床下は、過去のジメジメしたイメージはありません。
「床下は風通し良くしておいてください」と条件をつけなければならないのは床下が土であったからです。
床下はもはや「床下」なんて要らないもの扱いはやめましょう。
この建物では床下は難しい言葉ですが温熱環境を整えるため、
(床面に当たる日光の畜熱、外気との通風)メンテナンスのため、ひょっとしたらヘソクリを隠すため?!
|

洗面所の床下点検口も開けてお見せしておきます。
赤いパイプがお湯が流れているサヤ管、青いのが水が流れているサヤ管です。
|

この日はたまたま床下通気口のカバーがうまく動かないのを見つけて、調整をしていました。
毎日図面とばかりにらめっこしてる奴の手はこんなになるんだとこれを撮った本人が呆れてしまいました。
この通気口の役目は床下へ取り入れた外気を室内に引き込むためです。
実際の状況は換気扇を稼動しなくても内外の温度差だけでこの部分で空気の動きが感じられました。
|

壁がムク材のためその部分に強引にコンセント類を埋め込むのは、あまりに可哀想です。
というより地震に耐える耐力壁を兼ねる部分にはそのようなことは禁物です。
コンセント、テレビ、電話、LANの4種類が並びます、とりわけLAN配管は必須ではないでしょうか。
テレビのような片方向の情報伝達手段に変わる双方向(受け手側からも情報が送れる通信)の時代です。
バリヤフリーの意味を広く捉えて、体が思うように動かない人のためにも当然といえるでしょう。
|

ここはヘソクリを隠す場所ではありません。やはり床下点検口です。
クローゼットの内部ですが建具に注目してください。
ほとんどがメーカー製品(トステム)です。
設計事務所の作品だからと建具の金物を単品で探して組み合わせてやるのもいいですが、
使い手にとっては長持ちしてすることのほうが優先ではないでしょうか。
メーカーにもよりますが、知恵を生かした製品を選んでみました。
|

玄関天井にある照明は光が前後に開いて配光されます。お客様と応対する人の顔が
照らされるように作られています。
どんな照明でもいいように感じますが、そこが設計の隠し味です。
|

とかく重くなりがちなペアガラス入りのアルミサッシ、トステムのアシストレバーを付けてみました。
80歳を過ぎてもお元気な方は身の周りにたくさんいらっしゃいます。
でもやはり筋力の衰えを訴えられた経験は何度もありますので、こういったことを
無視できなくなってきました。
ご覧のように指先だけで動いてしまうやさしさです。・ちなみにこれは私の手です。
|

何に見えますか?
これは1階のトイレのセンサーです。トイレの片引き戸を引きかけるとライトと換気扇が動作します。
もし自分で用をたせなくなったら、いや仮に自分で這ってでもトイレにたどり着けたとしても、
「いらっしゃい」と照明と換気扇が迎えてくれたら嬉しいですよね。
気弱になった自分の気持ちを想像して設計図に書き込んでおきました。
|

フットライトをアップで撮ってみました。
「明るさセンサ」といって周囲が暗くなると点灯します。
人の動きを感じて点灯するタイプは室内では不向きです。
明るさも寝ぼけて歩いていって用を足してから、すぐに寝付ける程度のものです。
LEDといって消費電力も豆球の10分の1、寿命はフィラメントがないので豆球の20倍です。
|