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《所在地》岐阜県大垣市
《工事種別》    新築
《1階床面積》  190.41u
《延床面積》  190.41u
 (57.7坪)
《施工》高橋建設株式会社
 
 実際の設計及び工事のプロセスはこちら




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Gallery私たちがこれまでに設計し現場監理をしてきた住宅や建築を紹介します。
 
  生きたバリアフリー







〜本堂玄関2〜

土間の両サイドには腰掛けた姿勢で履物が脱げるように椅子を置けるスペースも用意してあります。

車椅子で参拝に来られても外のスロープから入口まで来て、そのまま本堂内へ上がれるように

100mmの段差を解消できるスロープ金物も用意しています。



 
 


〜グリップボール〜

あとにも照会されていますが、壁から床に伸びるステンレスの縦手すりは、

廊下の隅まで行かなくても中央で手を添えて体を支えられるように工夫されたものです。

手すりの中央の赤いものはグリップボールというアイデア商品ですが、

何か手軽なノンスリップな握り玉はないかと考えていたところ、ネットで探し当てたものです。

感触も冷たくなく握った大きさは適度で位置は自由に上下でき、色も他にいろりろ選択できます。

他にも使い方に広がりがありそうで採用しました。





〜本堂玄関〜

土間と床との段差は100mmと低く設定されています。 

当然、ユニバーサルデザインの考え方からですがそれだけでは不十分です。

多くの参拝者が来られるため土間のスペースがどうしても広くなります。 

すると土間が横長になり中央辺りではどこにも捕まる事ができない状態で履物を脱がなくていけません。

若い人は平気でしょうが高齢者や足の弱い方には大変な作業です。

そこで捕まる物を考えたのですが、横長なのに奥行きが少ないため

大きな手摺はかえって邪魔になってしまいます。

いろいろ考えてた時、坊守様(奥様)が「バスに乗った時、タテにある棒に捕まって

・・そんなのは無理でしょうか〜」の言葉から写真にある捕まり棒を考案!! 

それぞれの背の高さに合わせて滑り止めにグリップボウルを3箇所設置しました。

取り付いた後に人の動きを観察すると老若男女に問わずほとんどの人が

何気なくここに捕まって上がり下がりしていますね。






〜格子入りサッシ〜

本堂ホール土間より参道をみています。 

このサッシに格子が見えますが実はガラスの間にはさみ込まれています。

これは格子に出っぱりがあると掃除の時に格子で囲まれた中を一緒懸命に掃除しても

綺麗にならず労力ばかりがかかってしまいます。

ならば目立たない半透明のガラスにすればと思うかもしれませんが用途上、

本堂は開放的に使用したいため透明ガラスを使用したのです。

しかも普段どこでも見かけるような井げた組※10 ではなくデザインされた組み方を採用したいので

事前にメーカーとの打合せは重要でした。

明秀寺でも基礎断熱プラス気密を基本に設計していますし外部サッシも

空気層12mmの断熱サッシを使用する予定でした。

そこで空気層の間に格子材をはめ込み格子の組み方も指定できるようにメーカーと打合せを重ね

実現する事ができました。

本堂玄関と法中玄関にてこのタイプを採用しています。



※10 井げた・・・『井』の文字のように材料をタテ・ヨコに正方形に組む組み方





 

〜本堂玄関より内陣を望む〜

玄関の土間より本堂をみたところです。

上部が透明で奥行きを感じられ加えて広がりも感じられるので廊下としての有効幅員は狭くても

一体感をもたせています。

扉は1枚が大きく開いた状態ですれ違うこともできます。 

この扉の把手(とって)もユニバーサルデザインで握りやすく開け閉めも楽な形状のものを

採用しています。 

床には敷居がないため段差もなくすっきりしていてつまずくこともありません。




 



〜外陣より本堂玄関を臨む〜

外陣から本堂入り口部分を通して外部が見えています。

廊下は在来の寺の回廊のように外陣内陣洋間和室の一体空間の

4周を囲む回の字のような平面プランになっています。

伝統的な平面形状が現代にも生かせることができるだけでなく、もうひとつの理由があります。

回の字の外の口の字にあたる外壁全周には現代技術である

アイシネン気密断熱システムを採用しており、

回の字の内側の口の字にあたる外陣内陣洋室和室の部分を廊下という空気層を挟んで、

熱的に快適な空間を実現しています。

窓や入り口などの開口部はもちろん断熱サッシにしてありますので、

外陣内陣の中は温度差を感じず暑い寒いなど体にストレスを与えない快適な空間となっています。






〜外陣から廊下・洋室を見る〜

建具上部の透明な部分はポリカーボネート板を使用して各部屋の『つながり』と『広がり』を

演出させています。

設計段階ではアクリル板を使用する計画でしたが 施工がすすむと透明では汚れが気になる点、

アクリル板は擦り傷に弱いため掃除の度に傷がついてしまい醜くなってしまうのでは

・・・と、最後まで『透明』か『半透明』かで悩まれていました。 

一時は半透明に決まりかけましたが、「どちらがいいでしょうか・・先生のお薦めは?」の言葉に

「透明にしたいけど・・」という想いを感じ良い方法はないか考えました。

ガラスなら傷も付きませんが何かで割れたら大変です。・・とても推められません・・

しかし、いろいろ探しているうちにポリカーボネート板なら表面強化タイプがあることがわかり

その使用を提案、実際にサンプルを取り寄せ実験していただきました。 

その上で、基本的に手垢等の汚れがつかない点、強度がある等を考慮して

この表面強化タイプのポリカーボネート板『透明』を使用することに決定しました。

取付いた時の「元々何もない所に透明なものを取り付けたので違和感がないですね!の言葉に

「やっぱり透明にしてよかった。 

やはり設計事務所さんに依頼して頂いてよかったです。」との言葉をいただきました。

当たり前の事をしたつもりですが、やはり建築主さんに喜んでいただけるのはうれしい限りです。



 


〜宮殿・輪灯〜

天井から下がっているV字形のものは輪灯(りんとう)といいます。

油を注ぎ火をつけていましたが火事のもとになることなどからi今では電球が多く使われているようです。

しかし、科学も進歩してLED※13を使用し炎の揺らぎを再現するように細かく点滅させています。

京都の祭りでもロウソクの代わりに使用されている・・らしいです。



 
※13 LED・・・半導体チップに電流を流すことにより、チップそのものが発光するもの。

寿命が約100,000時間(24時間点灯して11年!?理論値)で

蛍光灯の1/2から2/3程度の消費電力で発光効率がよい。





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