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これまでに設計してきた住宅や建築の家づくりプロセスを紹介します。
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風を感じるオール電化
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通気部材
通気部材がありますと言われても分かるわけないですよね。
このテッペンと書かれている箱の横にかすかに山形の絵が見えているのが確認できるでしょうか?
屋根の頂部(てっぺん)にこのような状態で取り付けられて屋根の仕上げ部分と
屋根の断熱材との間に空気の通過する隙間を作ります。
空気を通過させることによって2階内部への屋根からの熱を伝わりにくくしており、
かつ雨水の浸入も防いでくれています。
空気層というのがキーワードです。
セーターを着て寒さを防ぐ人間の行為を建物にも応用していると考えると結構理解が楽になります。
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金物
金物見参!とでも言いたげな存在、「いざ鎌倉!」とばかりに「この建物をお守り申し候」と
こちらを向いて宣言されているようにも感じます。
従来からその必要性を叫ばれていましたが、阪神の震災から以降は一気にその使用が常識化して、
伝統工法を周到している大工棟梁を押し黙らせてしまった観さえあります。
使用することの是非は、地震の発生を毎日のように報じる今となっては問えない
状況にもなりつつありますが、それにしても「木が可愛そう」と言いたいのが正直なところです。
伝統的な木造の工法でも十分な耐震性が確保できれば金物の手伝いなど
頼らずとも良かったのですが、日本人はその良さを忘れ去り振り返ることを怠り、
金物の速効性にのみエールを送っているように見えてしまいます。
現金な国民性までも垣間見えてしまいます。
「お前は戦争を知らんから、がむしゃらに働かなければならなかった
日本人のおかれた状況を知らんから、
そんなノンキなことにかまってられたか」とお叱りも聞こえてきそうな気もしますが。
ともかくもこの金物のお助けマンに頼れば、耐震性を確保出来るのは、
最近の多くの検証で実証されています。
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HD
これはホールダウン金物といいます。
文字通り、土台に穴を空けてコンクリート基礎の立ち上がり頂部に埋め込むことにより
上部の骨組みと基礎を一体化する役目を負っています。
15キロニュートン、20キロニュートン、25キロニュートンなどという引き抜きに耐える金物です。
(20キロニュートンで2トンです)
力を伝えるつなぎ目を固めるのがキーポイントなのです。
当然のことのように思われるでしょうが意外といい加減な施工がなされている現場を散見します。
もうひとつのポイントは、つなぎ目が強くなれば、同時にそれに追いつくだけ基礎も
上部の骨組みも強くなければ意味がないということです。
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透湿防水シート
建物の外壁をぐるっと巻いている単なる紙?にしか見えないですよね?
透湿、防風、防水の3つの機能を持つ賢いシートです。
雨水から内部を保護するのは当然ですが、水分は内部のボードや断熱材から逃がす必要があり、
同時に風を吹き込まないことも必要です。
たまに断熱材がいいから暑さ寒さ対策は大丈夫なんて売り文句を耳にしますが、
それでは不正確なのです。
熱や水分の動きや性質をひとつひとつ丹念に解析すると、断熱材のみならずさらに
その補助部材にも気をくばる必要があります。
最近の技術発展により、こういった驚かされるハイブリットな材料を見つけることができます。
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