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これまでに設計してきた住宅や建築の家づくりプロセスを紹介します。
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風を感じるオール電化
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外装
毎年、ここのところ台風の性質が変わりつつあるのを感じているのは私だけでしょうか。
台風が強大化しており、例年のごとく大きな被害をもたらしていきます。
地球の温暖化により海水や空気の対流が激しくなった、自明の理だと科学者は説明してくれますが、
指をくわえてみていても仕方がありません。
屋根の材料には瓦を、というのがこの地方(岐阜県)ではひとつのステイタスになっています。
確かに古来より瓦屋根は日本の原風景には欠かせないものの一つですが、
この気象の変化を目の当たりにすると、考え直してみないといけないのでは無いでしょうか。
耐震性を高めるのに建物の重心を低くするという方法があります。
また風圧を受けた際に飛散の可能性を低くする必要があります。
省エネルギーの観点からも屋根に当たる太陽光を跳ね返す必要もあります。
これらを満足させるために、フッ素樹脂鋼板の加工品を使用するという判断も
取り入れるようにしています。
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エコキュート
テレビコマーシャルでお馴染みでしょうかこの製品、昔温水器、今エコキュート。
ヒートポンプを利用して空気中の熱エネルギーを取り込み、
電気1に対して3の熱を発生させるという代物です。
経済的で給湯に使う電気代が従来の温水器に比べて約三分の一になってしまうということです。
国の補助金も少額ですが支給されます。
新しい技術で、もう何度も設計に取り込んで様子を眺めていますが、
なかには宣伝ばかりが独走している製品もあるなかで、
実際の省エネ効果と耐久性、操作性も信頼できるようです。
屋根には発電パネル、床には床暖房、空調はエアコンなどなど、住宅に機械ばかりにするのは
好みではないのですが、市民権を得たこれに限っては許せるようです。
もっとも、より優れた製品でパッシブエネルギーを取り入れてくれるものが現れれば
躊躇なく考え直しますが。
ちなみに、中部地方の冷暖房は、気密断熱さえしっかりしていれば
数台のエアコンとエコキュートのみ使用で十分ではないかと考えています。
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開放感
住まいのデザインでは「寛ぎ」というテーマを避けては通れないと思います。
居住性としての暖冷房の効率についての問題を解決せずして
デザインの面白さのみで建築主の満足を得るというのは片手落ちではないかと思います。
となれば、断熱、気密、構造、などのハードに関する設計経験がどうしても重要であり、
住まいとしての機能としてもそれらが不可欠なはずです。
木や土、紙など素材として表情を引き出すには?
空間を大きくゆったり感じさせる構成は?
身体的に楽に過ごせる温熱環境は?
・・・と開放感を考えてゆきたいものです。
最後になってしまいましたが、この写真の部分は
1,2階の居間とダイニングの空間が繋がっている部分です。
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配色
配色はこのように現場にて考えることがほとんどです。
設計図が完了した時点ですでに形は出来上がっているのと同じで、
設計意図としての色も同時に決まっています。
それでも現場での決定時点では、やはり気になってしかたがないのは私だけでしょうか。
何故そうなるかというと形に対する色の使い方には、現地で分かる意外性が隠れており、
それを見過ごすことが出来ないからです。
もっと平たく言うと現場で発見することがよくあるからです。
逆にそのことに無神経な建築設計者は可哀想というか許せない気がします。
なにはともあれ現地で現物をキャンバスに見立てて、色だけでなく、質感や陰影、
周囲とのバランスにも気を配ってみることは大切です。
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