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これまでに設計してきた住宅や建築の家づくりプロセスを紹介します。
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風を感じるオール電化
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煙突効果
煙突効果は書いて字のごとくです。
高い2階屋根頂部付近の風圧により室内との気圧差が生じて熱気を引いてゆくという世界中の
どこでも利用されている極めて基本的な温度差解消の技術です。
ところが残念ながら利用されることが少ないのが現実です。
何故かといえば、平面計画が優先してしまって煙突効果の核となる空間を犠牲にしてしまうからです。
これを作ったら夏の電気代が節約できます。
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星の数
クロスの巻物の表面にはちゃんと品質が明記されています。
星の数なんてロマンチックなタイトルですが、残念ながら内容はちっとも違う。
星の数が多いほどVOCなる有害な揮発性物質が少ないという極めて現実的な事柄です。
とはいえやはりその量はゼロではなく、現場で鼻をつけて嗅いでみると臭いはやはり残っています。
最近は化学物質過敏症の方もいらっしゃいますから、星の数ほどある建材の中から
自然素材を使用したものの使用をお奨めしていまし、
もちろん施工前にもその確認を現場で行っています。
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情報の箱
雑誌などで現代人は繋がっていないと不安を感じてしまう・・・・なんて文言をよく眼にしませんか?
携帯電話の普及がかなり進んできたことで、確かに建築主さんや現場との連絡も
リアルタイムで行えるようにはなってきましたが、上手に使い分ける知恵を持たないといけなません。
心情と同時に用件を乗せたいときは電話、説明内容を整理したいときはメールと添付写真データ、
大切な確認事項はといえば、やっぱりお会いして・・・・
「とりあえず」ということばを使いたがる人を見かけることがあります。
あまり頻繁にでてくると耳について不愉快な思いもします、「とりあえずはいいけれど、
いつが本論なの、決定はいつ?」と言いたくなってしまいます。
住まいの中には情報ボックスを作って、ネット関係や有料放送などの
ケーブル管理が容易に出来るようにしていますが、
もしこれを作らなかったら配線が複雑で怒られそうな気がします。
現代は人と人が携帯で繋がっているようで、実は繋がっていないから、
多くの人に囲まれて暮らしているようでも、不安に囲まれてしまうようにも思います。
ある建築家が「住まいに繋がる電線を全て無くしたら、
人は不安から解放されるのだろう」と言ってみえました。たしか石山修武先生だったかな?
この情報ボックスが不安を解放できるような機能が付加できると面白いですね。
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天窓採光
この絵からは天窓などを想像するに程遠いかも知れません。
この下には外部のデッキテラスになっており、
あえてアルミサッシなどの規格品を安直に使用する理由もなく、
陽の明るさがテラスに取り込めれば良いのです。
もっと言えば屋根に穴が空いているだけでも良かったのですが、
気象条件も考えると現実的に雪や雨の降り込むことのない、
風の吹き込むこともないデッキテラスが実生活に向いているという結論から
ポリカーボネートの耐候性の高い透明製品をこの上に置いてしまおうということでした。
天窓を設けるにもあれこれ理由や利用価値を設定出来ないと
本来のデザインとはいえないと思います。
天窓と屋根については友人に「オタク」と言われたことがあります。
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