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これまでに設計してきた住宅や建築の家づくりプロセスを紹介します。
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風を感じるオール電化
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アイアンウッド
耐候性に優れておりデッキテラスの床材として使用しました。
産地では屋根の材料として永年使用されてきているほどの信用性もあります。
ただし、ひねりやひび割れ、色の濃さ、アクタレを気になさる方は使用されない方が良いでしょう。
日本のような高温多湿な気候では、耐候性があって長持ちすることの方が優先してしいます。
その床下の処理にはいつも悩んでいますが、材木を使う以上は空間が出来てしまうので、
パンチメタルや耐食性の強い金属パネルで床下をふさいで、猫の浸入や水はけを考慮しています。
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色の数
色の数にはいつも少なくて悩まされています。
色の数、種類は多いほど良いです。
どういうことかというと、自然素材にはそのテクスチャーの面白さにおいて負けますが、
人工素材で家具や建具、壁などの張り材、吹付け材などは
現場でその面白さを出してくれることが多いからです。
現場での施工の状況はもちろん影響しますが、それ以上にメーカー側の色の種類設定のセンスが
大きく影響しており、種類が少ないとやはりこれぞという色やテクスチュアに巡り合うことは
確率として少ないのが現状です。
経験的には多くの色を混ぜて開発された和調の色に惹かれることが多いようです。
加えて良い色は多くは選びたくない、ほんの1,2種類だけにするのがコツです。
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気密度
これは気密度を測定している場面です。
多くの場合、C値が延べ面積1m2に対して1cm2を切ることは少ないのが現状です。
気密はエネルギーロスを抑えるのには不可欠な性能ですが、
数値目標のみを1以下とすることに固執するのは賛成できません。
数値が低いほど換気によるコントロールが出来るというメリットはありますが、
目標達成のための犠牲になるものが多くあるからです。
外壁開口部の形式には引き違いを多用し、その他天窓などの光や陽のエネルギーを
取り込む面積を多くしたいこと、
気密に拘ることは機械の力を借りる設計に固執することにも繋がっていることなどです。
一般的な工法でもC値が5くらいは出ているのだから、どこがどう違うかということですが、
気密性の落ちている部分がどこかということが分かってくる点です。
また気密が良いからということのみを販売促進の売り物にする気など無いからです。
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C値
C値とは、建物の延べ床面積に対する隙間面積の割合を表す数値で、
床面積1uあたりに何センチの隙間があるかを示しています。
この値が小さいほど気密性が高い事を意味するのです。
隙間が無くて人間は生きていられるのと、真剣に考えすぎてしまい、
挙げ句の果てに気密度の高い住宅は息が詰まるから悪い、とレッテルを貼ってしまい
笑えない冗談になってしまっている雰囲気の方もいらっしゃいました。
すみません、C値の正確な意味も伝え忘れている業界も良くなかったのでしょう。
そんな論争も一時期より冷めてきたように感じてきたからこそ、
本当の意味を理解してもらわないといけないと考えます。
(財)建築環境・省エネルギー機構が提唱している『自立循環型住宅』は
それまでの論争を飲み込んだように寛大な表現で気密をとらえています。
それは『自立循環型住宅』を、特殊な技術や未完成の技術を用いることなく
一般的に入手できる手法・技術の組み合わせで、
住宅の生活時のエネルギー消費を50%削減することを目指すものとしており、
「自立循環型住宅の定義」「設計プロセス」「外皮設計技術」「自然エネルギー活用技術」
「省エネルギー設備計画技術」「省エネ効果の定量予測」というポイントの絞り方にしており、
気密度の数値目標は道具のひとつととらえているようです。
仕上がりは住宅建築ギャラリーでご覧ください。
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