木の香りとオール電化
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2002年4月1日
古くから知られていた事実ですが、阪神淡路震災以後、木造の軸組み工法の耐力壁のバランスと、
その力の連携を保証する部材相互の継ぎ手を箇所ごとのかかる応力により設定取り付けを
徹底することを厳しく義務付けられました。
見えにくいかもしれませんが、柱の頭と梁の接合部に見えているのは
ホールダウン(引き抜き金物)です。
これは一箇所について10kn(1トン)以上の耐力を発生します。
意匠ばかりを追求している商業主義かとも思える同業設計者がいます、
少ないとは思いますが構造面の軽視はいただけませんね。
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造作が始まった内部の様子です。
床組みの下にはべた基礎のスラブが見えていますが、きれいに乾いていて湿度を感じませんでした。
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2002年4月19日
玄関の庇部分が南へ張り出している部分のデイテールです。
外壁を貼る前に施工しておく必要があります。
はね出す寸法を確保するためにこのような金物の使用の仕方をしています。
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2002年5月22日
天井の杉板や玄関の飾りの竹など、和室室内に造作工事で見えてくる化粧の部分の材料については、
現物を確認しないことには出来上がったときがイメージできません。
設計図には詳細に仕様は書き込んでいますが、
施工者によってその解釈に幅のある材料については実際の施工直前に確認しておくのも
設計監理の仕事になります。
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2002年4月25日
外壁の下地には構造用合板(針葉樹合板)を張りました。
よく知られている「筋交い」とほぼ同じ役割を担う部材ですが、
筋交いは柱や土台と金物でシッカリ留まっていなければ
地震の起きたときに耐力壁として機能しません。
柱や土台から脱落した直後にその意味がなくなりますが、
構造用合板やダイケンのダイライトなどその他の認定構造面材は、
柱と土台と梁の囲まれた面を複数の釘で留めることにより粘り強い耐力壁を実現でき,
こちらの工法をお奨めしています。
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2002年4月1日
屋根工事での、防水はゴムアスファルトルーフィングという伸縮性と粘着性のある材料で、
瓦が無くっても雨はその下へもぐってこないほどの防水性です。
瓦は、一文字葺きとしますが、瓦の留めつけるピッチや並びの規則性、壁際の納まり、
壁際の防水の立ち上がり寸法など、多くのチェック項目があります。
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軒先の部分の瓦の揃いは直線が綺麗に出ているかを確認しておきます。
完成後に建物の水平線がすっきり見えていると安定感が出て落ち着きのある外観になります。
これは日本建築の日本建築であるという主張です。
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