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木の香りとオール電化
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建築ジャーナル掲載
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オール電化を備えた和風木造住宅です。
この住まいの主役でもある和室、何のためにあるんでしょうか?考えてみてください。
小生の住む町、揖斐川町に限らず東海地方一円では、田の字プランといって
8帖程度の和室を住宅の西側に田の字のように4室をしつらえる慣習が、今も根強く残っています。
この田舎にもあちこちに葬儀ホールや立派な葬祭もできる公的葬場が出来てきて、
その流れも変わりつつあるようではありますが。
ただ、自宅で冠婚葬祭をしなくてよくなったとそれだけを理由にして、
「もう必要ないだろう」とプランから外してしまうのは一抹の寂しさが残ります。
我が家では和室は仏間となっており、普段でも8畳の中央に座卓が一つあるだけの状態です。
まさに数寄屋の座の世界を温存してあり、気が滅入っているときなどは入って
中央に寝ころぶと落ち着くものです。
子供の頃の娘は、自室ではなく風通しのよい広々した和室の中央に座って
(我が家の主人のように)勉強しているのを見ても、やはり気持ちの落ちつく空間であることには
間違いがないようです。
周囲に生活ツールが固定されてしまう洋室のしつらえに比べると、
今風に言えばフレキシブルな畳敷き和室空間には、日本人の知恵が宿っているようです。
「ハレとケ」のつかの間のハレが味わえる空間でもあるようです。
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ウッドワンコンペに応募したときの画像です。
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南面市道よりの外観です。
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建築主さんの記念写真です。
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玄関部分のアップです。
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2階居間への階段よりの入り口部分です。
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2階居間の天井のトラス組です。
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2階居間の東側にあるのは階段、トイレ、湯沸しです。
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2階居間の上部にはロフトになっています。
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ロフトからの画像です。
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2階居間から南側にある和室への画像です。
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1階に南北に連なる和室です。
この広さはマンションにお住まいの方には落ち着かないかもしれませんが、
同時になつかしさを呼び起こすでしょう。
2階も1階もプランの基本精神はこの和室に見る空気にあります。
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玄関ホールです。
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