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これまでに設計してきた住宅や建築の家づくりプロセスを紹介します。
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パッシブソーラーとオール電化
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水路側溝とよう壁の間が白くなっています。この部分に排水管が埋まっています。
この敷地には生活排水の放流先が決められており、
そこまでの経路である公用地を占用(有償借用)しています。
このような手続きも設計者の仕事です。
現場で大きな顔するだけではありません。
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基礎コンクリート打ちの準備も整ってきたようです。
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向こうの方にいらっしゃるのは建築主さんです。
きっと鉄筋の数量をカウントされているのでしょうか(失礼しました)。
ご近所の方が「こんなにたくさん鉄筋を入れるんですか」と言われるそうです。
いやいや、それは単に過去の基礎との比較しただけのことで、
近い将来に起こるかもしれない地震災害に備える必要があり、多いか少ないかの根拠を作りながら、
つまり建物の性能をある程度設計時点に確かめるのです。
だから、無駄などそんなにないのです。
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阪神大震災のとき、被害を受けた木造のほとんどは、
きっと左のような鉄筋のピッチまで記録に残すような現場監理は
成されていなかったのではないでしょうか。ところが、設計者の立場としては、
構造の計算をしておいて、
こうした現場での確認をしていない建物は正直言って不安です。
小心者なんでしょうか・・・・ちょっと意味がズレてしまいました。
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コンクリートを打設するまでには、鉄筋のピッチや径だけではなく、断熱材の継手のスキマ処理、
設備配管の位置や径、補強の要領など、なにせコンクリートを打ってしまうと、
取返しのつかないことがありますので神経使います。
特に断熱施工は構造強度が保障されないと意味ないので重要なんです。
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何を撮ったかって?・・・・鉄筋の重なり具合いですよ!
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いよいよコンクリートの打設です。
この日は気温も天候も理想的な日でした。
日照の強い気持ちの良い晴天はコンクリートにとっては不健康なんです。
むしろ、曇っていたほうが良いのです。
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打設当日にチェックしなければ意味のないことの代表が、この試験です。
打設されたコンクリートの柔らかさは施工性を左右すること、含まれている空気の量、塩分量、
セメントや骨材のバランスなどを確認します。
工事担当者の信用性の問題ではなく、性能を保証してゆくための手法です。
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円筒形の黒い物体は、うちへ持って帰るオミアゲではありません。
テストピースといって、構造計算のとき設定しておいた強度が、間違いなく出るかどうかを、
試しに破壊してみるのです。
まるで、お役所仕事みたいに堅いでしょ。
もっとも某役所のように、やわらかい仕事で、
大事故に繋がりかねないことをしてしまっても責任逃れの弁を平気でする役人もいますが・・・・・・
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コンクリート打設当日にも施主様は立ち会われました。
手前では中西さんやサポートメンバーが一生懸命作業をすすめていますが、
向こうの方でお隣の方と話していらっしゃいます。
こんな風にコミュニケーションを忘れないようにすることは、工事担当の私たちには大変心強いものです。
良い家づくりの「いろは」の「い」です。
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真ん中に見えている金物はホールダウン金物といいます。
これにより基礎のコンクリートと土台という柱を繋ぐ横方向の部材をしっかりと連結します。
特に地震が襲ってきたときなどには、地面からの揺れを建物の上部に伝えてくれます。
もし伝えることが出来なければこの部分で破壊が起こるということです。
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立上りのコンクリート打ちも終了しました。
コンクリートの外側に見える白いパネルは断熱パネルです。
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立上りのコンクリートも前回説明したように、テストピースを採ります。
ときには施主様に「結構こまめにこういうことをされるんですね」と同情にも似た言葉をいただきますが、
心の中で「自分の責任のためです」
とつぶやいています。このあたりが設計監理者を付けた現場の付加価値と理解してください。
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左に見えるのが現場監督さんです。
いつもコンクリート打ちには立ち会ってくれています。
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