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《所在地》岐阜県垂井町
《工事種別》 増築改修
《1階床面積》  191.91u 
《2階床面積》 70.13u 
《延床面積》 262.04u 
 (79.4坪)
《施工》三柏(株)
 
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Gallery私たちがこれまでに設計し現場監理をしてきた住宅や建築を紹介します。
 

粋な伝統数奇屋


 

ダイニングの環境は家族の宝

リフォームで居間、キッチン、ダイニングとワンルームとなったわけですが、

その東の端がダイニングのスペースになっています。

リフォームという制約の多い工事の性質上ここにダイニングを配置できたことは

建築主さんの思いの強さもありましたが、設計者もここしかないとプランの初期の段階から

決めており、そこに向かって他の条件を整理して納めていったということかもしれません。

不思議とダイニングの位置と階段の位置を固定してプランを練り直してみたら、

構造や設備、法令などの諸条件が綺麗に納まってきたのを記憶しています。

それはこの2方向に開口部をとれた明るさと、視線を外に向けることに快感を感じる眺望、

それがこれから何十年もこのご家族に与えられる生活環境に乾杯!・・・・そんな充実感を感じます。














 
 

縁側の魅力

「広縁、縁側」は「和室」と並ぶ日本家屋の象徴のような場所ではないでしょうか。

建築主さんが「ここでよく冷えたビールをキュッと、たまらんよー」と何度か言われた、

この庭の手入れを終えた疲れを癒すときの楽しみをこんな風に表現されました。

何も考えることなく庭の緑を眺めている時間は何にも変えられない贅沢かもしれません。

洋風建築にも「テラス」という庭園と室内の緩衝部分がありますが、

広縁はテラスにはない独特のしっとり感というかテラスとイコールではないように思います。

それは椅子に座るのと、板の間や畳に座する、寝転ぶという違いにも共通しています。

座して低い視線で和室の中から雪見障子を通して庭を楽しむ、

日本人のほうが直接的に自然を感じる作法を知っているようにも思います。

 















 

2階の役割

岐阜県の西濃地方の伝統的な木造は日本の東海地方によく見られる「田の字」プラン、

その2階はその「田」の上部の部屋は8畳もしくは6畳の個室であることがほとんどのようです。

部屋へのアプローチも判で押したようにその東側の階段室からのアプローチです。

構造骨組みの基本形を大きく変える改造はしないのが今回の方針ですし、

変えてしまうと伝統工法のすばらしさが姿を変えてしまいます。

したがって部屋の区画はほとんど変えなくて、

ご覧のような大黒柱の貫禄や化粧丸太の力強さが際立つような珪藻土塗りとヒノキの板張り、

どうしても暗くて狭い個室群になりがちだった状況を明るくて普段使いも

楽しみになるような内装にしました。

ちなみに洗面化粧台の脇にある扉は改装前には小屋裏部屋だった部分ですが、

これもエアコンの点検用と物入れとして再利用している部屋の入り口です。

ここには写っていないですが、この内側に大きな丸太が1階屋根を支えて頑張っているのを見つけて、

金物を取り付けて「まだまだ頑張ってもらわなきゃ」と助けておきました。

 

 















 

階段がプランを決める

昔の階段というのは2階へ行くための通路という意味しか持たなかったようです、

多くは2階床のどこかで1階に邪魔にならない程度の位置を狙って、隠れた場所にあったようです。

階段が移動式の収納家具になっており、2階床の任意の開口部を利用し、

そこへ移動して上れるようにしている伝統工法の家も見たことがあります。

昔の階上は居室というより物置や作業所といった使い方が多かったせいではないでしょうか。

それはそれで現代にも使用の工夫が出来るのかもしれませんが、

2階も1階と同じひとつのまとまった生活空間とする現代の慣習を持つ私たちにとっては

狭くて暗い不便な通路に見えてしまっています。

そんな存在であった階段を玄関の脇の表舞台、南の日当たりのいい場所に移動した

・・・・というのが今回のプランを大きく決定する要素だったようです。

狭かった玄関と階段ホールをドッキングして

家のそれぞれの目的地に繋がるハブとなる場所に位置させたということです。

 

 















 

 

裏舞台

「裏舞台」とタイトルしましたが、生活空間の中では結構お世話になる部分ですから

本当は「表舞台」かもしれません。

普段の生活では最も通路として行き来が頻繁となるいわゆるダイニングから「勝手口」に繋がる廊下です。

トイレはその廊下の突き当たり、その反対側の画像右手が玄関への引き戸があり、

玄関正面の真裏を居間やこの勝手口が囲んでいる感じです。

普段の「戦場」、生活空間を玄関からは見えなくしたいところですが、

南北の通風の確保は怠り無く、壁の上下の格子窓は飾りというより通風窓の役目が主となります。

裏舞台のはずのトイレも生活の舞台として木の香りが恋しくて出てきたくなくなるような

空間にしたかったのです。

 

 














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