光庭の家
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このお宅の母屋(おもや)はこの地方の標準的なプランです
(8帖間の和室が西側に4室、その東側は、北に台所、南に玄関、
便所洗面所浴室は北面に並べる形状)
その東の敷地は多くが車庫か離れ又は納屋が建っています。
この計画の趣旨は「台所の東側の生活空間として一番快適になり得るスペースを
自動車やペットのために残すのではなく快適な生活空間として生かしてやって欲しい」
という増築の事例です。
既存の台所の改装模様替えと共に東へ浴室洗面所と寝室子供室を増築しました
必然的にメインテーマは「光の採り方」となりましたが、
これを実現することに対する光庭を配置するプランはそれまでの経験では
理解を得られないことのほうが多かったのです。
こちらの建築主さんの理解度は予想以上に寛大で「嬉しくて飛び上がりそう」でした。
平面プランはカタカナの「ロ」です。
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寝室内部の化粧梁
木材の丸出し部分を多用します
理由はデザインの面白さもありますが調湿という人間の健康的な目的があるのです
ライティングがアッパーになっているのも見てください
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光庭に面した居間
光庭の向こうが子供室、さらにその向こうが東面の庭です
光庭の両サイドが玄関とユーティリティです
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サッシの上には水切が必要です
床はヒバのムク材でパネル状に分割されています、全て取り外せば排水溝があり、お掃除ができます
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光の入り具合が解りますか
南面にある居間は明るいといっても結局カーテンを引くことが多いのですが、
こうしてあるとカーテンは無くてもいいからかえって落ち着きますね・・・・とは建築主さんいわく・・・
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対面式でオープンなキッチン
時代でしょうか、お洒落なデザインより丈夫で便利な実用向きのものが好まれるようになりました。
引き出し収納がたっぷりあります
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玄関の手すり
すばらしいアイデア商品がたくさんあるようになりましたが
使っていただくお父さんの意見を最重視することがバリヤフリーの精神と言えるでしょう
立ち上がるための手すりです
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便所は既設部分を改装して造りました
1CMが使い勝手を支配します、特に改造の場合は工事担当者の理屈を建築主さんに押し付けないこと

居間とダイニングキッチンを仕切るハンガードア
正面の2本は引き込み可能でオープンな空間になります
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