みんなの家
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設計という仕事はいろいろな方、いろいろな家族、いろいろな会社、
いろいろなお役所とのお付き合いが必要です。
他の業界も当然そうなのでしょうが、大きく異なるのはそのプライベートな部分までがその参考資料として、
創ろうとする建物に形として残されてゆく点です。・・・
「杉原さんの前では裸になる必要がありますね」なんて言われた経験もあります・・
・・このご家庭も必然的にプラン作りから本設計、監理とすすめてゆく中でいろいろ伺い、
つくづく「やはり家族はいいな」と思わせる場面がたくさんありました。
お父さん、お母さん、おばあちゃん、息子さん、娘さん、
それぞれがみんなお互いを大切にする生活態度がしっかり地についていると言えるご家庭でした。
自然と私もこれを形に現してみんなに気に入ってもらおーと力が入りました。
プランに生かすキーワードは、コミュニケーション、明るさ、やさしさ、です。
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南面からの全景
南面の田(地元では田んぼと呼びます)はこのご家族の田んぼです、休日にはご家族全員で農作業です。
居間から毎日、田んぼや畑が見えます。
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道路からのアプローチは北面からです
下の写真のトップライトは2階の小窓が見える真下あたりです。
南面の玄関へは東面にもう一本の道路があり、そちらからのアプローチです。
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上の写真はキッチンから中廊下、階段室ごしに寝室が見えるところです。
左のように中廊下上部にトップライトがあります。
つまり、明るい階段室は家の中心部に位置しており、どこの部分へもゆくにも通る場所になっていること、
そしてそれを居間からは常にうかがいしれるという形にしてあります。
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階段ホール上部を見上げる
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東西に長い建物を串刺ししたように貫通する廊下
途中に建具が何本かあるのですが敷居が見えないでしょう
バリヤフリーの本当の意味は敷居がないことだけでないのです
メンタルな部分で適度な開放感を与えてくれることも必要
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階段の下だけではなく、廊下にもたくさんの収納が用意してあります。
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かっこいいだけでなくおばあちゃんにも使ってもらえるキッチン、食洗機は、
洗うだけではなくカウンターに並んでしまいそうな食器をしまっておくためにいいと、
良くわからない誉め方をされました。
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台所仕事はツライなんて奥様に言わせてはいつまでも付き合ってくれませんよ
この程度の開放感のある対面キッチンであってほしい
いつでも顔が見えます
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