どんな家にしたいかを建築家に伝えることを難しく考えないほうが良いかと思います。
希望が明確に伝えることの出来る方はおそらく少ないので、まるで世間話でもするように気軽に興味のあること、普段の生活のなかから気がつかれている疑問、こうすればいいのにと思っていることから入ってくだされば糸口が見つかります。
たとえば簡単な単語に希望をまとめてしまわれること、その方法論についての希望はお任せ願えるとありがたいですね。
例えば「暖かい家」、「明るい家」、等々おおまかでいいのです。
いつもお願いしている大切なことは、現在お使いになっている建物、住宅、マンションとは縁を切って、新しいライフスタイルを思い描いてほしいということです。これがスタートです。
どうしても今までお世話になった建物と言うのはやはり愛着があります、それはしかたのないことですが、その平面図(間取り図)にこだわるあまり結局新築した建物もまるで歴史的建物の復元のような工事なってしまっているものも多くみかけます。
祖先から伝えられた伝統を守る運命に生きがいを感じる人生もありかもしれませんが、もしそうであれば現代の感覚でアレンジしたいものです。
切り口変えて言えば、建築主の想いとは別に、敷地の立地環境が建築家に語ってくれるプランもいいのではないでしょうか。
そんな仕事に出くわしたこともありますが、本当に力が入ってしまいます。
そのあたりの提案をさせていただいて糸口を見つけていったこともあります。
情報量の多さに翻弄されるのではなく、自分だけの情報を上手に選択できるようならば希望を伝える相手が誰であろうと簡単なのでしょう。
その広い視野のなかでたったひとつだけ、パターンの中に押し込めるメーカーものとは異なる、あなただけの大切な建物にしてくれるのも設計の仕事です。
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