青森ヒバに包まれた住まい
|
樹木を愛するのは、日本人ばかりでなく洋の東西を問わないようですが、
建物の材料としての使用をこれほど積極的に取り組み慈しむのは、
東洋のうちでも特に日本人にその度合いが強いように思います。
鉄・石・コンクリートを使用した建物は確かに地震や火に強いんですが、
なぜか自然の造ってくれた木材で造られた中に住む方が落ち着くのはやはり、
私たち日本人のDNAのせいでしょうか。
こちらの建築主さんも私同様、「木のやさしさ」がコンクリートの強さよりも魅力があるそうです。
|

実はバックに見えるコンクリートの建物は以前に設計させていただいた店舗です、
ちょうど防火壁のように守ってくれているのは、完成してから気が付きました。
建物も知らず知らずのうちに街の中の一員としてコミュニティーを形ずくっていました。
|

半永久的強さを求めるのであれば、外装として木材を露出させることは冒険です、
ただ塗装材を工夫すれば、半永久ではないですが、耐久力を上げることはできます。
逃げ口上や負け惜しみではなく、木の美しさは、
鉄やコンクリートには絶対真似の出来ない表情があります。
(西岡常一さんの本を読んでみてください。「木のいのち」は木の魅力が解る内容です)
|

この3階ベランダからの景色をご覧ください。
この方向には「岐阜の金華山」が見えます。また夏には花火が3回は見物できます。
干し物が出来ることだけを考えるのではなく、街の景色、
星空を見に行く楽しみをベランダの役割にしてやってください。
|

南面の道路からのものです。
私の子供の頃からある親しみある通路ですが、木造の表情は懐かしさを思い起こさせてくれます。
中央に見える機械はガスエアコンの屋外機、GHPといって電気よりコンパクトで、経済的ですよ。
|

キッチンはどのメーカーも同じ、と言ったら、営業マンの方に怒られてしまいますが、
色、形より機能性を重要視しましょう。
一番大切な選択ポイントは、家族のメンバーの食習慣を良く話し合うこと、
忘れてはならないのはおかあさんに充分ゴマをすることが何よりのコツ!!
|

どうです?右の画像が駅前通りです、住みやすそうですか?
これだけで解るはずないですよね。
歩道の部分が広いでしょ、立ち話もしていられて大変気に入っています。
この建物には歩道に面して土間を造ってあるんです。
|

左の画像はわかりにくいですが、2階のロフト兼明かり取り、
無駄な空間のようですが建築主さんはどのように使うかは
「住みながら考え、どう使いこなすかは楽しみにします」とのことです。
設計者とは違う発想を口にできるということは心にゆとりのある証拠といえるでしょう。
|

食べた後の処理にも責任を持つのが21世紀に生きる人間の常識です。
上のように家電ボックスの下には分別用のダストボックス、
その両サイドには大きな野菜も楽々ストックできる古タンスのような引き出し式の収納、
中身もちゃんと見えますね。
|

1階に大きな居間を創りました。
そのために、大断面集成材を使いました、
いかにこれを使いこなすかが在来工法の木造が21世紀に生き残るカギだと考えています。
設計者としての課題のひとつです。
|

若夫婦の居間です、
2階にあり大きな引き戸で2室にもワンルームにも使用できるようになっています。
|

上は2階の居間に寝転び、ちょっとの時間、内緒で昼寝してみたときに撮りました。
見えている梁が屋根を支えていてくれる重要なもの、感謝の気持ちでかわいい照明で飾ってやりました。
|

小屋裏の物入への入口が見えています。
こんなに大きな空間が出来るのを工事中に気が付かれた建築主さんの提案で創りましたが、
これも屋根の形を工夫した設計のなせる良い結果のひとつとして良い勉強でした
|

2階の居間から廊下と階段を臨んだ部分ですが手前に見えている建具には工夫がしてあります
引き戸と引き戸がクロスしており柱が抜いてあります
|