誘われる平屋
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「誘われる」という語感は「誘惑」されるというような響きがありませんか?
これには意味があるのです・・・誘われるような平屋の屋根を創りたかったこと、
もちろん私が勝手に考えたのではなく建築主さんが平屋にこだわりがあったこともあります、
建築主さんは古くからの知り合いで、とても気楽にお付き合いできる人格の持ち主であり、
その印象が
このタイトルにふさわしいだけの方なのです。
会社で使用する厚生施設、社員のみなさんの寛ぎのスペ-スとする目的があったこと
・・・・どうですか?この屋根は誘っているようなやさしさがありませんか?
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南全景
私自身も平屋の建物の設計は永年の夢でもありました、この建築主さんにはたいへん感謝しています
意気投合したとはいえ、充実した時を過ごさせてもらいました
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玄関はその建物の顔といわれます。
顔にもいろいろありますが、威張った顔より優しい、ひとなつこい顔になるように、
広くそして丸く、光らない様につとめました

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敷地が東西に長い長方形で道路はその東面に付いています。
したがって南面には充分な広さの庭園が困難なため、中央に中庭を配置して
南北の短さが感じられない様にしました。
中庭ごしに自分の家が見えるというのは自分で自分を確認するような感覚があり、
「落ち着き」を演出するにはいい方法ですね。
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玄関ホール
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居間の周囲は3方に桧のテラス(濡れ縁)が巡らせてあり直射日光を楽しめるようにしてあります。
庇はなるべく低く、深く、出入り口のサッシはバリヤフリーとなっています。
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箱庭のようなコンパクトな庭ですが自分で楽しむには理想的な広さです
純木造のような落ち着きですが広い空間は鉄骨の力を借りています・・・・
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居間の北から南を見る段のあるカーペット部分は温水式床暖房になっています
「大型サイズの堀ごたつ」です
空気を呼吸するムク材を壁や天井にたくさん使用しています
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右の居間の天井の映像はみずらくてすみません、これは大きな空間を支える大黒梁?です。
大工さん、建築主さんも交えて、苦労して宙に浮かせました。どんな苦労かは別にして、
一緒に建築主さんも居たという事実は、完成した建物をより輝いて見せることでしょう。
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居間の南から北を見る
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玄関からも中庭が見えます
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